滞在中の外国人の目線

 初訪日の外国人は、日本食やショッピング、景勝地を回ることで時間を費やし、満足して帰国します。訪日旅行で満足する外国人が多いことは、データが裏付けてもいます。しかし訪日リピーターともなれば、そのような「お決まりの」旅行パターンを超えた体験を望むようになります。入浴体験や四季を味わうことはもちろん、より日本らしい、地方らしい文化を感得できるプランが人気を博しており、特に個人旅行者のニッチな求めにどこまで応じることができるのかは、インバウンド関係者の頭を悩ませる課題です。

 外国人にとって、日本人にとっては何でもない文化が新奇にうつります。彼らは日本独自の歴史や文化、精神を学び取りたいのです。例えば、お寿司を握ったり、日本料理を作ったり、日本で採れた果物を農園で味わったりするのはよく見かけます。その他、茶道や書道、忍者を体験すると大喜びします。高野山で勤行や精進料理を知り、京都で着物を纏い、神社仏閣を徘徊すれば、日本を十二分に見聞きしたような心持ちで帰国の途に就くことでしょう。

 右も左もわからない外国の地である日本を訪れて、頼りにするのはインストラクターやガイドです。ガイドはリピーターの外国人にも満足してもらえるよう、日本文化にまつわる深い教養と確かな語学力、加えてコミュニケーション能力に長けている必要があります。有料ガイドは通訳案内士の資格を保持していなければなりませんが、英語以外の言語に精通したガイドは少なく、彼らの大半が都市部に居住しています。また、ガイドの仕事だけで生計を立てることも容易ではありません。ガイドの育成もまた、インバウンド業界では大きな課題なのです。

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