事例としての北海道

北海道も京都と同様、外国人観光客に好まれています。アジアの中では降雪は珍しく、雪質も良いため、スキーを楽しみたい外国人がこぞって訪れるのです。しかし降雪は冬に限られますから、繁忙期と閑散期の差が激しく、道内の雇用状況に悪影響を与えかねません。また、人気は道央に集中する傾向が顕著で、北海道としては時期と地域の両面でどう均すかが課題です。需要を平準化するためには、閑散期にリピーターを呼び込む必要があります。

 上述の課題に取り組もうと、北海道はアドベンチャー・トラベルの観光地として成功するべく、動き始めています。ATTAによれば、アドベンチャー・トラベルとは自然、身体的活動、異文化体験のうち、少なくとも2つを含む旅行を意味します。簡単にこなせるものの例としては、キャンピングやカヤック等を挙げることができます。難しいものとしては、登山やトレッキングが代表例でしょう。アドベンチャー・トラベルのターゲットは欧米の富裕層です。ですから、彼らに観光地として選択されることで、観光消費額の増加が期待されます。北海道は自然豊かな地域なので、アドベンチャー・トラベルの候補地に十二分になり得ます。しかも日本文化に加え、アイヌ文化も体験できることから、今後の躍進が見込めるでしょう。但し、北海道も日本である以上、英語で対応できるガイドが不足しています。ガイドの育成が課題である点は、例に漏れません。

 地域の平準化に関しては、道東エリアへの集客を企図して、「プライムロードひがし北海道計画」が練られました。この計画は国の「広域観光周遊ルート形成促進事業」に則り、モデルルートを形成することで、商品のレベルアップを図るものです。

投稿日:

Copyright© インバウンドの歴史と現在の訪日外国人の状況 , 2018 All Rights Reserved Powered by STINGER.